ここでは，2000年版のISO9001で明確な要求事項となった顧客の知的所有権の保護に関してのヒントを提供します．（但し，知的所有権だけが新たに追加されたのではなくて知的所有権は顧客の財産の例として取り上げられています．）

あなたの会社では，こんなことありませんか．

チェック

どれかに当てはまる場合は，要注意です．

• お客様のプログラムや資料が印刷された紙の裏紙を利用している．
• お客様の資料をゴミ箱にすてている．
• お客様の資料でも自由に家に持ち帰ることができる．
• 電車の中でお客様の資料を読むことがある．
• 居酒屋で酒を飲みながら仕事の話をする．
• 退社時は机の上にお客様の資料を出しっぱなしである．
• 機密保護に関する教育なんて受けたことがない．

解説

知的所有権には特許権や著作権などのように権利を保護するものと，営業秘密を保護するものがあります．一般的に，顧客リストや営業ノウハウなどは機密とされていますが，そのような情報は不正競争防止法によって保護されます．

簡単に言えば，お客様からお客様の機密情報として提供されているような情報は，ISO9001では，注意を払うべきことや損傷したら報告することなどが要求されていることになるのです．

以上

２００１　新倉忠隆
２００１　新倉システムコンサルティング